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内定取消に対する改正【21年1月19日】

急速な景気悪化の中、新卒者に対する採用内定取消が大きな問題となっています。この内定取消問題に対応するため、1月19日に改正職業安定法施行規則が公布・施行されました。
 

1.ハローワークによる内定取消事案の一元的把握

 新規学校卒業者の採用内定取消を行おうとする事業主は、あらかじめハローワークおよび施設の長(※)に通知することが必要となります。(職業安定法施行規則第35条第2項)
(※)ハローワークの業務の一部を分担する学校の長又は無料の職業紹介事業を行う学校等の長

2.事業主がハローワーク等に通知すべき事項の明確化

 新規学校卒業者の採用内定取消を行おうとする事業主は、職業安定局長が定める様式(※)により、ハローワーク及び施設の長に通知することが必要となります。(職業安定法施行規則第35条第2項)
(※)所定の様式には、内定取消者数、内定取消を行わなければならない理由、内定取消の回避のために検討された事項、対象学生等への説明状況、対象学生等に対する支援の内容等を記載する必要があります。

3.採用内定取消を行った企業名の公表

 厚生労働大臣は、採用内定取消の内容が、厚生労働大臣が定める場合に該当するときは、学生生徒等の適切な職業選択に資するよう学生生徒等に情報提供するため、その内容を公表することができることとなります。(職業安定法施行規則第17条の4)

【厚生労働大臣が定める場合】
 採用内定取消の内容が、次のいずれかに該当する場合。(ただし、倒産により翌年度の新規学校卒業者の募集・採用が行われないことが確実な場合を除く。)
(1)2年度以上連続して行われたもの
(2)同一年度内において10名以上の者に対して行われたもの
(ただし、内定取消の対象となった新規学校卒業者の安定した雇用を確保するための措置を講じ、これらの者の安定した雇用を速やかに確保した場合を除きます。)
(3)生産量その他事業活動を示す最近の指標、雇用者数その他雇用量を示す最近の指標等にかんがみ、事業活動の縮小を余儀なくされているものとは明らかに認められないときに行われたもの
(4)次のいずれかに該当する事実が確認されたもの
・内定取消の対象となった新規学校卒業者に対して、内定取消を行わざるを得ない理由について十分な説明を行わなかったとき。
・内定取消の対象となった新規学校卒業者の就職先の確保に向けた支援を行わなかったとき。

 内定の法的取り扱いは、会社が新卒学生に対して採用する旨の通知を行い、それに対して内定者が誓約書等を提出した時点で労働契約は成立するとされています。よって経営悪化による内定取消は一般従業員の指名解雇と概ね同様に解され、これが有効とされるのは、経営悪化が新規採用を不可能ないし困難とするようなものであり、かつ、この経営悪化が内定当時予測できないものであった場合に限られています。非常に厳しい経営環境ではありますが、安易な内定取消には十分注意が必要です。

投稿者 横浜市 社会保険労務士法人エール | 港北区・新横浜の社労士がマイナンバー対応&労務問題解決 :2009年1月23日

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